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経営講座の第87回目です。

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Question
健康保険の扶養の要件である「収入」について教えてください。

扶養の要件に関する「収入」は賃金だけに限られません。詳細は解説を
ご確認ください。
Answer
(1)扶養の認定条件
被扶養者に該当する要件は、下記のとおりです。
・被保険者により主として生計を維持されていること
・収入要件(年間収入130万円未満、60歳以上又は障害者の場合は年間
収入180万円未満)
・同一世帯の条件

「被保険者により主として生計を維持されていること」という要件は、主として、
扶養に入る人(被扶養者)の収入が扶養者(被保険者)の収入の半分未満
かどうかで判断されます。
また、「同一世帯の条件」は、被扶養者が配偶者、直系尊属、子、孫、弟妹
以外の3親等内の親族である場合にのみ満たさなければなりません。
この二つの要件は満たしていることが多く、扶養に入ることができるかどう
かは収入要件を満たすかどうかで決まることが多いと思われます。

(2)収入に含まれるもの
収入要件の判断にある「年間収入」には、賃金だけではなく、その他の収入
(例えば、不動産の賃料収入や自営業の収入等)も含まれます。
また、雇用保険の失業等給付、公的年金、健康保険の傷病手当金や出産
手当金といった公的給付も含んで計算されることに注意が必要です。
なお、収入要件は、過去における収入で判断されるわけではなく、被扶養者
に該当する時点および認定された日以降の年間の見込み収入額のことを
いいます。そのため、例えば、給与所得がある場合、月額10万8333円
(130万円÷12か月)以下というのが目安となっています。
従業員の方から相談された場合には、これらの点を注意して確認すること
が必要です。