経営講座の第93回目です。  　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 Question 株主名簿と株主不明 事業譲渡をするのですが、これを機に株式を代表取締役である私に 集約しようと考えました。しかし、当社では、定款に株主の記載はあるも のの、現在、株主が誰で、それぞれ何株持っているかは把握していません。 そもそも、株主の把握はどのようにしたらいいのでしょうか。 Ansｗer 株主名簿を確認することになります。解説をご確認ください。 （1）株主名簿 本来、会社は、「株主名簿」を作成する義務があります。そこには次の 事項を記載しなければなりません。会社は株主名簿を本店に備え置き、 株主や債権者、親会社社員が閲覧できるようにしておかなければなり ません。 �@株主の氏名・名称及び住所 �A株主の保有株式数・種類 �B株主の株式取得日 （�C株券発行会社の場合は株券番号） （2）株主名簿がない場合 　株主名簿がない場合、現在の株主やその持株数はすぐにはわかり ません。会社法上は唯一、株主名簿のみが現状の株主の構成や 保有株数等を記録する帳簿だからです。 株主名簿がないとなると、現状の株主の状況について調査するしか ありません。 　まずは、貴社の原始定款や決算書別表2に記載を確認し、貴社設立 当初の株主とその持株数を把握します。それをもとにして、譲渡を順に たどっていき、それ以降の株の移動を調査していくしかないと思われます。