個人情報保護方針


 

経営講座の第97回目です。

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Question
未成年者雇用と親権者の同意

当社では、未成年者と契約する際、ご両親の許可を得るようにしています。
許可の内容は、「当社で働くことに同意します」という抽象的なものなのです
が、構いませんか。

Answer
トラブル回避のためにはできるだけ詳細な同意を得ることが望ましいです。

(1)未成年者との雇用契約
民法では、未成年者が契約を締結する場合、原則として法定代理人の
同意を得なければならないとされています。これは、締結する契約が
雇用契約の場合も同様です。
法定代理人は基本的に両親ですから、未成年者と雇用契約を結ぶ際
には両親の同意を得ることが求められます。

(2)同意の内容
同意の内容は民法や労働基準法で決まってはいません。そのため、
抽象的な同意であっても有効ではあります。
しかし、トラブル回避のためには、少なくとも「労働基準法上、書面で明示
することが義務付けられている労働条件」について、両親の同意を得て
おくことが肝要だと考えられます。
正確な情報がなければ適切な同意をすることはできません。そして、不適
切な同意では同意の効力をめぐってトラブルになる可能性があります。
書面により明示することとされている労働条件は、いずれも労働者に
とって重要な項目です。そのため、両親にもこれらの労働条件が伝わって
いなければ、正確な判断ができず、適切な同意もできないと考えられます。
また、可能な限り詳細な同意を得ることで、例えば「時間外労働があるとは
思わなかった」などのトラブルも生じにくくなります。